Web3メール: Dmailで始める分散型メールの基本

近年、新たなインターネット技術として「Web3」が大きな注目を集めています。
Web3は中央集権型ではなく、ブロックチェーンを基盤とした分散型のネットワークを利用することが特徴です。この技術を活用して開発されたのが、分散型のWeb3メールシステムです。

Web3メーラーは、既存のWeb2メールアドレスとも送受信可能であり、ユーザーは従来のメールシステムとほぼ変わらない使い勝手でセキュリティが強化されたメール環境を利用することができるようになりつつあります。

今回の記事では、

そんな疑問についてWeb3メールの基本知識から、現時点で実際に利用できるDmail、今後期待される活用などを交えて解説します。

Web3メールならValue Domain Web3

Web3メールとは？

Web3メールの基本について理解しておきましょう。

Web3メールの概要

Web3メールとは、現在利用されているWeb2の技術ではなく、Web3の技術に基づくメールの仕組みを指します。Web3は分散型のインターネット技術であり、メールも新しい技術の波に乗って進化しようとしているのです。

Web2とWeb3は根本的に異なることから、Web3メールも今までのメールとは大きく異なっています。Web2メールとWeb3メールの特徴は下記の通りです。

例えば、Web3メールはセキュリティやプライバシーが強化された仕組みであるため、今までよりも送信者・受信者の情報が保護されているのです。今までよりも、盗聴されてしまう可能性が下がったと理解して良いでしょう。

またブロックチェーン技術を活用したものであり、メールの透明性や信頼性が向上していることが特徴です。加えて、情報の改ざんや不正アクセスのリスクが軽減できる仕組みも実現され、今までよりも遥かに安心してメールでのやり取りができるようになっています。

Web3メールの必要性とは？

Web3メールの必要性は「ブロックチェーンを活用して従来のメールよりも高い（強化された）セキュリティを担保する」という部分にあります。
Web3は分散型のインターネット技術を採用しているため、従来のメールと比較してデータの改ざんや盗聴が困難です。このような特徴により、メールの送受信が安全におこなわれるようになり、プライバシーや機密性を保護できる点が注目されています。

また、Web3メールは中央集権化されたプラットフォームに依存せず、ユーザ自身がデータを管理できる点も大きな特徴です。

例えば、現在はGmailやOutlookなど、いくつかのサービスにメール市場が寡占されています。しかし、Web3は分散型であり、このような中央集権組織は存在しないため、何かしらに依存することがないのです。
結果、情報漏洩や検閲のリスクが低減され、ユーザーにとって安心感が生まれます。

他にも、Web3メールが普及すれば、オンライン上でのコミュニケーションがより安全かつ自己管理できるようになるはずです。

現在は「サービスが停止すると情報が消滅する」というリスクを抱えますが、Web3では世界が大きく変化します。

後ほど紹介するDmail（Web3メール）は、既存のWeb2メールアドレスとも送受信が可能です。今後、Web3の特性を活かしたセキュリティやプライバシーのさらなる強化が見込まれます。
これにより、Web3とWeb2の技術が一層融合し、Web3メールの重要性はさらに高まっています。Web3の時代が進展する中で、その必要性は急速に増していくことでしょう。

メールの未来：分散型メールの概要

Web3の時代が到来したことで、メールの未来は大きく変化していると考えられます。例えば、上記でも触れたとおり、GmailつまりGoogle社の管理から開放され、自分たちで管理する仕組みの実現が可能です。
ユーザが自分自身のデータを管理し、第三者に依存する必要はありません。この形式が確立されると、プライバシーやセキュリティが向上したメールの仕組みが生まれると期待されているのです。

他にも、繰り返しですがデータの改ざんや盗難のリスクを軽減し、より安全なコミュニケーションを実現できます。
結果、機密情報などでもメールで送信しやすくなるでしょう。
例えば、現在はメールの添付ファイルを暗号化し、パスワードだけを別のメールで送付する行為が根強く残っています。このような運用は完全になくなり、ブロックチェーンに基づいたWeb3だけで完璧に制御できる時代が来るはずです。

分散型メールの特徴とその利点

分散型メールは、現在主流の中央集権型のメールシステムとは異なり、データを複数のノードに分散して保存する仕組みです。
この仕組みにより、データの改ざんや盗難を防ぎ、セキュリティを向上させるなどの効果を生み出します。続いては、分散型メールの特徴とその利点について3つの観点から解説します。

ユーザーのデータ所有権の保護

Web3で注目されているテクノロジーとして「ユーザのデータ所有権」という観点があります。今までは中央集権型であり、自分以外の企業・組織が管理していましたが、Web3ではその考え方がなくなるのです。これは言い換えると、データ所有権の保護を今まで以上に意識する必要があるとも言い換えられます。

これからの時代、ユーザが自分のデータを管理し、権利を守ることは、プライバシーを守るために欠かせない行動です。特に、メールアカウントには、以下のような個人情報や重要なデータが多く含まれています。

これらはどれも流出を避けるべきものであるため、セキュリティ対策が欠かせません。
現時点でのセキュリティ対策といえば、複雑なパスワードを採用したり二段階認証を設定したりすることでしょう。これらにより、不正アクセスからデータを守れるようになります。
ただし、どんなに対策を施しても、人的ミスによりデータ所有権が侵害される可能性はあります。

しかし、Web3メールであれば、このようなデータ所有権は今まで以上に守られるようになります。
例えば、ブロックチェーンの仕組みを鑑みると、今までのように外部から簡単にデータを取得できません。仮に、ユーザIDが流出しても、攻撃によってパスワードが破られ、データが流出するような状況は避けられるのです。

とはいえ、Web3でデータ所有権の保護が強化されても、ユーザには高いリテラシーが求められます。
例えば、メールアカウントにアクセスできる端末は、厳重に管理しなければなりません。どこかにスマートフォンを忘れてしまうと、Web3の世界でも情報流出などが起きる可能性があります。

プライバシー保護の強化

簡単に読み取りできる仕組みではないことから、プライバシーが今まで以上に保護されると考えられます。
これはWeb3全般にいえることであり、Web3メールに限った話ではありません。
例えば、Web3メールのプライバシー保護が強化されるだけでなく、チャットなど各種コミュニケーションもプライバシーが保護されるのです。

プライバシーの保護に役立つ理由は、中央集権型ではなく、分散型のネットワークであるからです。
例えば、現在はGmailに大規模なサイバー攻撃が発生した場合、多くのユーザに関する情報が流出しかねません。
しかし、分散型であるWeb3メールならば、このような攻撃は発生せず、相対的に高いプライバシー保護を実現できるという仕組みです。

サービスの継続性と信頼性

中央集権型サービスの問題点として「サービスの終了」が挙げられます。
例えば、Gmailのサービスが終了すると、非常に多くの人が影響を受けるでしょう。ビジネスがストップするような被害が生じても不思議ではありません。

しかし、Web3メールのように分散型であれば、このような問題がほぼ起きないと考えられます。
中央集権であるサービスベンダーが存在しないため、サービスが終了するという概念がないのです。これからWeb3が浸透し、それが廃れるWeb4の時代が来ない限りは、継続的にWeb3メールを使い続けられると考えられます。

また、継続的に利用できるメールの仕組みであれば、重要な内容でも安心してやり取りが可能です。メールが消えてしまうと多くの証跡を失うことになりかねませんが、Web3メールならば半永久的に保存できます。サービスの継続性とそれに基づく信頼性の高さは、Web3メールで注目すべき要素です。

Dmailの独自性とその機能

Dmailは、ICP（Internet Computer）のブロックチェーンで稼働する、Web3のメールサービスです。

現時点でWeb3メールのサービスは非常に少ないですが、その中では老舗で安定したサービスを提供しているため注目されています。Dmailは従来のメールサービスとは一線を画しているものであるため、どのようなサービスであるか理解していきましょう。

Dmailとは？分散型メールの新星

Dmailは、Web3の技術である「分散型ネットワーク」に基づくメールプラットフォームの新星です。
最新技術であるWeb3を活用し、メールのセキュリティやプライバシーを向上させています。Gmailなどを代表とする従来の中央集権型メールサービスとは異なり、分散型の仕組みを採用することで、データの安全性を高めたサービスであることが特徴です。

Web3の技術に基づいているため、ユーザはDmailを利用することで、今までよりも安心してメールのやり取りが可能です。
現状、Dmailは有名なサービスではありませんが、今後はますます注目を集めると予想されます。Web3に興味があるならば、この機会にDmailを利用してみると良いでしょう。具体的な始め方や使い方は後ほど解説します。

Dmailのユニークな機能とその仕組み

Web3を活用してDmailのメールサービスが実装されているため、これはユニークな仕組みだと考えられます。
例えば、Web3の仕組みを活用し、送信したメールの内容や添付ファイルの閲覧権限を制御することが可能です。現在利用されているメール送信の仕組みよりも、セキュリティ面で優れていると考えられます。

また、やり取りがブロックチェーン上で繋がってることを利用して、メールが確実に届いているかの評価が可能です。
開封したかどうかのチェックもできるようになっていて、メール送信における安定性の確保実現しやすくなっているのです。

なお、一般的なメールシステムと同様に、メールの送信や下書き、スターをつけることやスパム判定の設定などにも対応しています。Web3は全くの別物だと思われがちですが、今までのメールがさらに進化したものだと考えるべきです。

メール作成と送信の分散型プロセス

Dmailは、メールを送信する際にブロックチェーン上に記録します。
今までのメールサービスは、中央集権となる企業などが保有するサーバーに情報を送信していましたが、Dmailは世界中のノードにメールが送信された事実が記録されます。このような仕組みで運用されるメールは、今までのメールと比較して革新的であると言えるでしょう。

また、ブロックチェーン上にデータを記録しますが、詳細な情報は送信者と受信者しか確認できません。
現在のメールは、中央集権が内容を閲覧できる可能性がありますが、分散メールでこれは起こりえないのです。この点もDmailの重要な仕組みであると考えられます。

ただ、Web3のメールは、全く新しいものだと思われがちですが、実際にはそうではありません。今まで利用されているWeb2のメールと相互に利用できます。例えば、今回紹介しているWeb3のDmailと現在普及しているWeb2の各種アドレスは相互にメールが可能です。
独自の技術ではなく、今までと同じようなインターフェースでメールのやり取りができると考えて良いでしょう。

Web3ドメインでの送信が可能

Dmailなど、Web3の世界でメールを送信する際は、ウォレットアドレスを利用します。仮想通貨などをやり取りするものと同じで、例えば、以下の手順で紹介するアドレスが該当します。

基本的に長く複雑な文字列であるため、人間が直感的に理解しづらく、また覚えにくい内容となっています。

ただ、基本的にはこちらのアドレスが利用されますが、Dmailなどのサービスでは、Web3ドメインに置き換えることが可能です。

ウォレットアドレス	0x748d0237c398d84925f0b376fa7c6d24396ed67e@dmail.ai
Web3ドメイン	example.nft

上記のように「0x748d0237c398d84925f0b376fa7c6d24396ed67e@dmail.ai」というアドレスは「example.nft」というWeb3ドメインを所持し、ウォレットに紐づけることで「example.nft 」をメールアドレスとして送受信に使うことができます。

Web3ドメインを取得して、ウォレットアドレスを置き換えることによって、人間が直感的に理解したり、覚えたりしやすいメールアドレスに変更できるのです。

なお、Web3ドメインをメールアドレスとして利用するためには、ウォレットアドレスとの紐付けが必須です。つまり、事前にウォレットを開設しておかなければなりません。Web3ドメインはメールを送付する際に、ウォレットアドレスをわかりやすくするものであり、単体でメールが送付できるわけではない点に注意してください。

Dmailの始め方

Dmailを始めるにあたっては、まず公式サイトへアクセスしましょう。登録のために「Launch Dmail」をクリックします。

クリックすると、どのウォレットサービスを利用してログインするかどうかが問われます。今回のテスト環境は、Google ChromeにWebブラウザ版の「Meta Mask」がインストールされているため、これを利用します。お使いの環境ごとにクリックするものが変化するため、ここでは一例として理解してください。

クリックすると、どのアカウントを利用するかを確認されるため、適切なものを選択します。なお、この画面は利用するウォレットサービスによって変化する部分であり、臨機応変な対応が必要です。

ウォレットの連携が完了すると、以下のとおりDmailのメイン画面が表示されます。Dmailの始め方は非常に簡単であり、これらの作業だけです。「Welcome to Dmail Network!」というタイトルのメールが、Dmailの仕組みなどを解説しているものであるため、目を通しておくことをおすすめします。

Dmailの使い方

Dmailの主な使い方はメールを送ることですが、それに関連したサービスも用意されています。メール送信を含めて、それらの使い方を簡単に紹介します。

ドメインの取得

dmail.aiなどのWeb3対応ドメインを取得できます。Presale画面からドメインの空き状況を検索することが可能です。

以下のように取得されていなければ、こちらの画面から取得できます。

なお、Web3ドメインの取得はValue Domain Web3も対応しています。ぜひご利用ください。

メール送信

各画面に表示されている「Compose」をクリックすることで、メールの作成画面を表示できます。

一般的なメールと同じように下書きを作成する画面が表示され、宛先やタイトル、本文などの入力が可能です。

今回は自分宛てにメールを送信するものとして下書きを作成しました。準備ができれば「Send」をクリックすることで送信できます。

受信したメールは「Inbox」から確認が可能です。

Web3ドメインは欠かせないものへ

Web3ドメインはWeb3のデジタルIDとしての用途が拡大しつつあり、ウォレットアドレスを置き換えて仮想通貨をやり取りするなど、Web3の世界に必須のものとなりつつあります。

デジタルITとしての活用が普及してきているため、Webが広がるこれからの時代になくてはならないものとなるでしょう。

もし、現時点で取得したいドメインがあるならば、先手を打ってWeb3ドメインも同時に取得しましょう。
今後、Web3ドメインが普及すると自社のブランドに適したドメインを取得できなくなることも考えられます。

Value Domain Web3ならば簡単に取得できるため、ぜひご検討ください。

まとめ：分散型メールについて理解し、Dmailを使ってみよう

Web3技術に基づいた分散型メールについて解説しました。

これからの時代は、新しいインターネットの形であるWeb3が普及し、新しい世界が生まれるでしょう。
今までのような中央集権的なインターネットのシステムが衰退し、分散型のシステムが登場すると考えられます。
例えば、MATANAのようなビッグテック中心の時代ではなく、個々のユーザが主体となる時代がやってくるのです。分散型メールは、このような時代に利用される新しいメールサービスだといえるでしょう。

Web3における分散型メールは、今まで以上にプライバシーの保護が強化されます。
また、ブロックチェーンの技術に基づく仕組みであるため、改ざんなどが難しいことも特徴です。安全性と信頼性の面で、Web3メールは私たちに大きく貢献してくれるでしょう。

現在、Web3メールは「Dmail」と呼ばれるサービスが中心です。そのため、実際に利用してみたい場合は、ウォレットを用意して解説した使い方を参考に登録してみましょう。
メール送信やWeb3ドメインの取得など、実用的な機能も少しずつ追加されています。これから来るWeb3時代に備えてまずは「Dmail」を初めてみてはいかがでしょうか。

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